友逝く

フランス菊.jpgこの前の月曜の定休日、用事で出かけた郵便局で私の携帯が鳴った。
見ると、高校時代からの親友の番号。あぁ、遂にきてしまったと思った。
高校とか大学時代の親友は、怒涛の青春時代を共有していて、夜を徹しての議論や、やんちゃなこともたくさんしたし、初めての恋愛、初めての失恋、結婚や初めての出産、今思うと人生の駆け出しのころだったんだ。
彼女の方が結婚が早くて、第一子が生まれて小さな小さな赤ちゃんを抱っこして、私の腕の中でスヤスヤ眠った時の感動!お互いに子供を持ち、忙しくなってからはそんなに濃密には会えなかったけれど、まめな彼女は時たま電話をくれたっけ。
ちょうど一年前、この店でよしだよしこさんのライブがあった夜、打上の真っ最中に電話がきた。忙しくしていた私に彼女が言ったのは「お医者さんから今年10月くらいまでの命だって言われたよ」と。
彼女と初めて会ったのは高校2年の時、席が隣り合わせになって仲良くなった。ニキビ顔のふっくら田舎娘の私とは違って、大きな瞳に面長の顔に長い黒髪、都会的で美しい人だった。ノートの端に「昨日ね、〇〇君と手を繋いだ」なんて刺激的なことを書いて見せてきたりする。「彼が撮ったの」と言って見せてくれた、フランス菊が一面に咲く中でほほ笑む美しい少女の写真は今でもありありと思い出せる。吉田拓郎が好きな私に緑のシャツをプレゼントしてくれたっけ。
私の元の夫に引き合わせたのも彼女だった。私の人生に大きな影響を与えた人なのだといまさらに思う。
去年の5月、癌で余命告知されてるっていうのに、平然と煙草を吸っていたあいつ。あれから毎日思い出さない日はなかったのに、会いに行かなかった。行けなかったっていうのもあるけど、会いたかったと今思う。彼女の希望通り自宅のベッドで最期を迎えたとのこと。
68歳。まだ死ぬには早いだろう。80過ぎてのばあちゃん同士の話がしたかったよ。合掌。

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この記事へのコメント

招き猫
2021年02月25日 07:07
そうですか、最近涙もろくなって、本を読んだり、ドラマを見たりしていても、胸が締め付けられるようになり、特に朗読している時には、声が震えてしまいます。人前ではこらえますが、多分歳のせいなのでしょう。私のまわりにも死期の近い人が居り、落ち着かない日々です。私も80歳になり、最初は愕然としていましたが、この頃、そうか90歳まで後10年あるのだなぁと思うようにして、一日一日大事に前向きに過ごそうと考え直しました。慌てず急がずゆっくりとマイペースで生きていこうと思います。折角生かされているのですから……。お友達のご冥福をお祈りします。
2021年02月25日 23:56
招き猫さん、ありがとうございます。
ちょうど一回り違いのお互い蛇年でしたね。68歳から80歳までの12年間は、人生の中ではどんな期間なんでしょう?
春になったら野山歩きして、おべんと食べながらいろいろおしゃべりしようね!
ひめママ
2021年02月26日 05:28
両親が亡くなり、兄弟も亡くなり、そして同級生が亡くなり、、。まきちゃん、体調悪かったんですね。一昨年、小学校同窓生と青森旅行したとき、小学生時代仲良かった男子が亡くなっていたと知らされショックでした。ご冥福をお祈りします。
ひめママ
2021年02月26日 07:04
ついでに。朝から高校の卒業アルバム引っ張り出した。クラスの大きな写真に、確かにせっちゃんとまきちゃんが隣り合って話していて、その後ろに私ときょこちゃんがいたよ。(トンボの目玉事件もあったね)私たちも年をとったね。
2021年02月26日 23:36
おぉ、ひめアマさん!
卒業アルバムというワードで、あの頃の思い出がうわぁーっと出てきちゃった。
あの頃の私と今の私はまるで閥の人間のような気がする。7年間で体の全細胞が入れ替わるっていうから、実際 違う人間になってるのかもよ。
いつか会おう、元気でいてね!!
マルシェ
2021年03月12日 20:04
多くの友が逝ってしまいました。物語とか映画とか演奏とか何でも、思い立ったら何度も読み返したり見直したり聴き直したり出来るのに、彼らや彼女ら自分自身の生の命・時間は出来ないんだなって気付いてしまって、当たり前なのに驚くことがある。残りを想うんじゃなくて日々を足し算することにする。
じょじょ店主
2021年03月15日 01:31
マルシェさま
身近な人の死に際しても、時間の経過とともに自分の中で何かが変化していきます。失ったときは喪失感でえぐられるような感じなんだけれど、それが5年10年たつと、ふとした瞬間に明らかに自分の中にその存在を感じることがあるんですね。
たまたま同じ時間を生きた者同士です。
マルシェさんと私も。今後ともどうぞよろしく。